まちづくり・地域活性化

「空き家」活用による住み替え・定住・交流促進事業

事業委託期間;平成21年9月~平成24年3月

「空き家」活用のイメージ

 この事業は、昭和50年前後の高度成長期に開発・分譲された大型郊外団地の「空き家」問題の解決を通じて経年劣化する郊外団地の再生や活性化を模索する事業で、2年半の間、コミュニケーションズ・コ・アは「空き家活用による住み替え定住促進研究会」の構成メンバーとして取り組んできました。

意見交換会の会場風景 背景として、似たような年齢・世帯の家族が、同じような時期に住居を手に入れ暮らしてきた郊外団地特性があり、子供達が独立して家を離れることで、残される親と住居の問題があります。

 どの家でも一様に高齢化し、子育てには快適だった家や庭の広さも加齢ともに負担を感じ、機能的な都心部のマンション等に住み替えた人もあらわれ、やがて空き家が目につくようになり、それが地域イメージを悪化させ、ひいては団地転入の求心力の減退、価値(地価)の減少を招いている実情があります。

セミナーの会場風景 この事業の狙いは、この郊外団地の空き家を地域の資源として、様々な角度での活用を図りながら郊外団地の再生や化成果を模索していくこと。そのために郊外団地のモデルとして盛岡市の「松園ニュータウン」を選び、実態等の調査・研究をはじめ、関連する事業や活動を実施・展開してきました。

 その中で適正な不動産流通システム等で処理されてきた「空き家」は特に問題がなく、所有者が不明(特定不能)の空き家、特に「放置空き家」が問題で、周辺地域環境に悪影響を及ぼし、結果として団地の経年劣化を象徴してしまうこと。また、団地の再生や活性化の視点では、空き家や空き地の増加と世態人員が減っていく世帯の極小化による「空洞化」と団地全体で一律に進む「高齢化」という2つの課題解決が重要であり、この2つにより日々機能を減退させる「地域コミュニティ」の維持・再生が重要であることがわかりました。

「定住.住み替えガイド」パンフレット さらに、高齢化によって日常的に団地生活が営めなくなることが予想される「空き家予備軍」の存在が問題であり、この「空き家予備軍」への適正な対応と処方が、「空き家」問題解決の重要な鍵となることがわかりました。空き家は、個人資産ではあるが、同時に地域の一部となって、その存在が地域全体に様々な影響を及ぼします。

 つまり、空き家問題は、空き家の所有者や空き家予備軍に限った問題ではなく、団地内の地域コミュニティ全体で取り組むべき課題であり、時に空き家の所属する地域コミュニティとの関係が重要になります。

ふらっと倶楽部の交流イベント 地域コミュニティが健全に維持されている状態であれば、空き家はそんな大きな問題にはならないのではないでしょうか。地域全体の価値を高めようとする活動が盛んであれば、生まれた空き家には新しい家族が転入し、地域に刺激をもたらし、さらに全体の高齢化率を下げることで、さらに地域の魅力的なものに変えてくれます。

 言いかえると、空き家が問題となっているということは、地域コミュニティの維持、運営に問題が生じているのかもしれません。 そこで、空き家問題の解決策は、ある意味で「地域コミュニティの再生」であるという考え方が生まれました。

ふらっと倶楽部の会報 そのためには、地域の住民等の交流機会を増やすこと、介護が必要・不必要に限らずお互いに暮らしを支え合う仕組み、あるいは専門的に生活をサポートする業務を行う組織、そして、様々な問題や課題に対する相談や提案を受けて対応する仕組みが重要であると考えました。

 そこで、活用することで空き家を減らし、地域コミュニティの再生を目指すために、地元の人々による「地域コミュニティサロンの運営」「生活サポートサービスの提供」「相談・提案サービスの仕組み」を模索したコミュニティサロン「ふらっと倶楽部」を整備し、実験的にこの問題に取り組んでいます。

「空き家」活用による住み替え定住促進研究会ホームページ

事業主体: 「空き家」活用による住み替え定住促進研究会
構成団体: 株式会社アスク
株式会社寿広
株式会社みらい都市総研
有限会社ブライトステージ
株式会社コミュニケーションズ・コ・ア
委 託 者: 岩手県
委託期間: 平成21年9月~平成24年3月